布おむつ
2024.10.16
認定こども園へ移行するにあたり、おむつを布に替えました。“手ぶら登園”とし、朝はご家庭から紙おむつで来ていただき、園で布に取り替える。帰りにまた紙おむつへと取り替えて帰ります。園内でその日使った布おむつは業者さんが洗濯してくれるので、保護者の方々の手間はありません。多少、費用は掛かります。でも、この4月に入園した1才の子たちはこの8月前後でお兄さんパンツへとなり、おむつが取れました。多少の費用は掛かりますが、おむつがとれる時期がはやまりますので、紙おむつの購入費はなくなります。やってみて私も驚きました。こんなにおむつが取れるんだ!と。布おむつにする一番の目的は快不快から生まれる人としての豊かな感情、感性の育みです。不快な濡れたおむつから、気持ちの良いおむつへと替えてもらった時の心地よさによって相手との信頼も深まります。
始めてわかったのは、意外に布おむつに関心のある方々が多いということです。子育ては手がかかります。人を育てるのですから。できる範囲でかけられる手間と時間。幼いうちは特にかけられた子どもたちは幸せ者だと思います。
こんにちは!
2024.10.16
この4月より認定こども園へ移行しました。幼稚園からの変更ですので、0才、1才を保育するのは初めてです。戸惑いつつ・・・経験のある保育士たちの丁寧に保育している姿や、内容を見、教えられながら、私も少しお手伝いをさせていただいています。生後3か月から保育する日々の保育の中で成長の1つひとつを共感できることの尊さを感謝しています。
首が座って、寝返りを打てるようになり、一人で座れるようになり、両手を使っておもちゃで楽しそうに遊ぶ。朝の挨拶を元気に交わし、絵本にも喜んで応答してくれる。その一つひとつが成長の表れであり、生きる力を育んでいるのだと実感させられます。
この1日1日の積み重ねから3才、4歳へとつながり、人として大きくなっていく。大切な一人ひとりとの毎日の関りがかけがえのない尊いものと実感させられています。
スライドの映写機
2023.10.6
35年使っていたスライドの映写機がとうとう壊れました。もう、映写機は製造されておらず、某通販会社から中古を購入するしかないようです。私だけでなく若い先生たちももう子どもたちにこの映写機でスライドができないことをとても残念がっていました。スライドは映像が動きません。ですから物語が進むにつれ、子どもたちはそれぞれの心の中で想像を膨らませます。それは幼児の育ちの中で、そして人として生きていく上でとても大切で必要な力でもあります。今はもうすでに映像はどんどん動き、おしゃべりしてくれて、効果音まで響いてきます。とても興味をそそります。子どもたちもユーチューブやゲームの画面にくぎ付けです。その映像に慣れてしまうと自分から発想し、想像することが衰退します。私はできるだけ、スライドや絵本、紙芝居等の動かない絵。そして信頼できるお父さんお母さん、兄弟、保育者の生の声で語られる物語の中からそれぞれに想像を豊かに広げていってくれることを願っています。
リトミック
2023.9.28
幼いときから体幹をつくることは健康な生活をおくるためにはとても大切です。何かができるようになるにも根本的な体力がなければできません。鉄棒の前回りや逆上がり、跳び箱を跳ぶのも。雲梯を渡り切るのも。そして散歩をするのも体幹が大切になります。ピアノのリズムに合わせて、”亀”、”自転車”、
”時計”等。足の親指をツーンと伸ばして、腰を手で支える。全身の土の部分にもちゃんと意識が入っています。異年齢でやっていますので、難易度には差があります。その中で3才の子は自分の力量をちゃんと把握して先生が言った簡単な方を選び取っています。言葉と音をしっかり聞いてそこに体の動きを合わせていく。みんなが揃ってきれいにできているというのではなく、それぞれがちゃんと意図を理解して動けているのに驚きました。
子ども同士
2023.9.22
帰りの玄関で保護者のお迎えを待つ子どもたち。満3才のIちゃんはお姉ちゃんの隣に座りたかったのにそこにはもうBちゃんが座っています。立っているIちゃんを見て何人かの子が「お姉ちゃんの隣に座りたいんだよね」と言うと「うん」。私はいつもは自己主張の少ないBちゃんが好んでそこに座っていたので、そこをどけてということを少しためらい、良い方法はないかと考えていたら、Tちゃんが出て来て、何人かのお友達に声をかけ、座っている位置をずれてもらい、もちろんBちゃんにも伝え、BちゃんもTちゃんの言葉に素直に場所をずれてくれて、Iちゃんはお姉ちゃんの隣に座れました。
時には私のように子どもたち一人ひとりの状況や体調を考える必要はありますが、今日の忖度なく行動したTちゃんのやり方には頭が下がりました。相手のことを考えすぎると動けなくなることもあります。それよりも、まず動いてみること。そこで意見や不都合が出てきたらまた考えれば良い。本当に今日はTちゃんに助けられ、学ばせられました。
交通安全
2023.9.1
先日登園のバスが朝の送迎中にあおられ、クラクションを鳴らされました。まだ園児を載せる前でしたので、子どもたちへの影響はありませんでした。車も接触していません。朝のお忙しい時間に園バスが交通ルールを守りお子さんたちを安全に送迎するのは周りの方々にとってはご迷惑になるのでしょうか?忙しい時間帯に制限速度で走る園バスを追い越したくなる方々がいらっしゃるのもわかります。でも、私たちは大切なお子さんたちを送迎しているのです。お子さんたちはご家族はもちろん国の大切な宝です。尊い命です。お互いにそれぞれの存在を守るためにもう少しだけ配慮をいただければと思います。
子どもたち自身の存在の尊さ、その権利をこの国はもっともっと理解を深めていく必要があると考えます。子どもたちが安心して過ごし育まれる環境は衣食住が整えられているだけではなく、そこで環境を共にしていく者たちがいかに子どもたちの尊さを大切さを理解し受け止めているかが重要です。先進国は特に子どもたちの命と権利が尊重される国が名を連ねています。名ばりではなく本当の意味で、この国に生まれて良かったと思えるよう、私たちも底辺から変えていきたいと切望しています。
行きて帰りし物語
2023.8.10
暑い暑い夏休みでした。北海道にしては珍しく毎日30度越え。夜も朝も気温が下がらず、湿度が高い。8月の半ばを過ぎてもまだ暑さは続く予報が出ています。皆さん体調を崩さないようにお気を付けください。
昔話やファンタジーには行って帰ってくるお話が多くあります。日本の昔話では「桃太郎」「うらしまたろう」は代表的で「こぶとり爺さん」もある意味そうかもしれません。冒険に出る事や、異世界に行って帰ってくるのはは人の成長にとても大切です。物語の主人公は大変な冒険や戦いをして誰かを助けたり、何かを失いつつも、他の何かを得たりと。帰ってくるときには何かしら変化をもって帰ってきます。
乳児もお母さんに抱かれて外の世界を見ていたものが歩けるようになり、少しずつ膝から離れては戻ってくる。少しずつ離れる距離や時間を伸ばしていきながら、自身も成長していきます。親から離れて何かしら経験をして戻って来た時には元の自分よりも成長しているはず。それが目に見えていなくても。
かわいい子には旅をさせろ!とよく言いますが、親が知らない所で経験した成功感や失敗等。成長していくためにはとても大切なものです。どうしても心配で手放せないと思いますが、少しずつで良いです。帰って来ることを待つ方は親の成長なのでしょうね。そうしながら互いに育ちあうことも子育ての一つだと思います。
子どもの成長
2023.6.23
子どもは大人の数倍順応性があります。吸収力も高いです。感性も豊かです。ですからその子がどのように成長するかは周りの大人や環境が重要な関りをもっています。アメリカの実験で生まれてすぐの赤ちゃんに衣食住はちゃんと与えるが一切言葉をかけないで育てたら、1年たたないうちにみんな亡くなったそうです。動物の赤ちゃんは食べるものがあれば何とか生きていけます。でも人間はそうはいかないようです。周りでその環境、特に人の関りがなければ健全な成長にならないようです。そのかかわりもその子をいつくしみ、愛情をもって関わることです。環境として高価なもの、最新のものをそろえるのではなく、その子を愛している大人が周りにいることが一番大切です。愛して大切に育てていても、時には叱ることも、感情をぶつけてしまうこともあるでしょう。それが人間の営みです。優等生のお父さんお母さんでなくてよいのです。笑って泣いて、怒る。普通で。そのままで良いのです。
初めてのお茶
2023.6.9
今日は年長組の茶の日でした。昨年までの3年間はコロナ禍だったので、年間11回行っているところを5回から7回くらいの回数しかできませんでした。今年度はこの時期から行えて年間の予定を無理なくこなせそうです。
やはりお茶となると、日常の生活の中にない言葉や作法があります。「お茶を点てる」「お点前頂戴いたします」そして扇子を膝前においてのご挨拶。子どもたちは緊張しながらも、先生のお話をよく聞いていました。この「聞く」ということ。ここから、その言葉通りに次の動作を行うこと。これは大人でも難しい時があります。特に聞きなれない言葉を聞きながらその通りに動くのはその言葉の理解が必要になり、伝えてくれている方への信頼度も大きくかかわってきます。この時、大人同士の信頼関係がとても重要になります。お茶の先生とは子どもたちは今日初めて会いました。でも私は9年間お茶のお稽古でお世話になり、園に来ていただいてもう20年以上になります。お茶の先生としても、人生の先輩としても信頼し尊敬している先生です。それは子どもたちに詳しく説明しなくてもその空気?環境で伝わっているようで、先生のおっしゃられた言葉通りにお稽古していきます。それぞれ早さは違いますが、言われたことをこなしていける理解力があること。相手を信頼しつつ物事を考え、行動できる事。5歳にして人間はすごい能力をもっているのだと感心させられました。
これは複縦ではありません。まだまだ未分化で、経験の少ない子どもたちが信頼のおける大人の言葉通りに動くことで安心感や喜び、楽しさを経験していく。その上に自分なりの考えや想像をふくらませ、実行していく。この経験を遊びの中で発展させていく。様々な経験の必要性を感じます。生活経験が豊かになることで、自信もつき、失敗しても次へと一歩踏み出せる。私たちは子どもたちが失敗した時こそ、落ち込んでも次に前向きに進める心の根本を養っていきたいと考えています。
信頼できる大人たちの環境の中でこそ豊かな人間性は育っていきます。
だるまさんがころんだ!
2023.5.12
縦割り保育をしていく中で、気づいたことです。子どもたちがルールのある遊びを始めました。同じ年の子たちとする時には、理解度が同じですが、異年齢の子たちと行う時にはルールを教え、覚えるところから始まります。人にものを教えるということは知っていることを言葉にして、相手にわかりやすく伝えなければなりません。その作業は大人でも大変なこと。それを年長組の子たちはちゃんと小さい子たちに寄り添って遊んでいました。そしてこちらが教えなくても、相手に合わせてそのルールを最初は少し簡単に変えたり、できない所は大きい組がホローしたり、変わってあげたりと。こちらが教えられることも多くあり、感動してみていました。そうやってかかわってもらった子たちはまた、自分たちが教える立場になると、ちゃんと受け継いでいくのだなあと感心しました。子どもたちのエネルギー、可能性は様々な可能性を秘めていますね。