学校法人恵愛学園 認定こども園 北広島かおり幼稚園

Diary

園長ブログ

子どもの成長

2023.6.23

 子どもは大人の数倍順応性があります。吸収力も高いです。感性も豊かです。ですからその子がどのように成長するかは周りの大人や環境が重要な関りをもっています。アメリカの実験で生まれてすぐの赤ちゃんに衣食住はちゃんと与えるが一切言葉をかけないで育てたら、1年たたないうちにみんな亡くなったそうです。動物の赤ちゃんは食べるものがあれば何とか生きていけます。でも人間はそうはいかないようです。周りでその環境、特に人の関りがなければ健全な成長にならないようです。そのかかわりもその子をいつくしみ、愛情をもって関わることです。環境として高価なもの、最新のものをそろえるのではなく、その子を愛している大人が周りにいることが一番大切です。愛して大切に育てていても、時には叱ることも、感情をぶつけてしまうこともあるでしょう。それが人間の営みです。優等生のお父さんお母さんでなくてよいのです。笑って泣いて、怒る。普通で。そのままで良いのです。

初めてのお茶

2023.6.9

 今日は年長組の茶の日でした。昨年までの3年間はコロナ禍だったので、年間11回行っているところを5回から7回くらいの回数しかできませんでした。今年度はこの時期から行えて年間の予定を無理なくこなせそうです。
 やはりお茶となると、日常の生活の中にない言葉や作法があります。「お茶を点てる」「お点前頂戴いたします」そして扇子を膝前においてのご挨拶。子どもたちは緊張しながらも、先生のお話をよく聞いていました。この「聞く」ということ。ここから、その言葉通りに次の動作を行うこと。これは大人でも難しい時があります。特に聞きなれない言葉を聞きながらその通りに動くのはその言葉の理解が必要になり、伝えてくれている方への信頼度も大きくかかわってきます。この時、大人同士の信頼関係がとても重要になります。お茶の先生とは子どもたちは今日初めて会いました。でも私は9年間お茶のお稽古でお世話になり、園に来ていただいてもう20年以上になります。お茶の先生としても、人生の先輩としても信頼し尊敬している先生です。それは子どもたちに詳しく説明しなくてもその空気?環境で伝わっているようで、先生のおっしゃられた言葉通りにお稽古していきます。それぞれ早さは違いますが、言われたことをこなしていける理解力があること。相手を信頼しつつ物事を考え、行動できる事。5歳にして人間はすごい能力をもっているのだと感心させられました。
 これは複縦ではありません。まだまだ未分化で、経験の少ない子どもたちが信頼のおける大人の言葉通りに動くことで安心感や喜び、楽しさを経験していく。その上に自分なりの考えや想像をふくらませ、実行していく。この経験を遊びの中で発展させていく。様々な経験の必要性を感じます。生活経験が豊かになることで、自信もつき、失敗しても次へと一歩踏み出せる。私たちは子どもたちが失敗した時こそ、落ち込んでも次に前向きに進める心の根本を養っていきたいと考えています。
 信頼できる大人たちの環境の中でこそ豊かな人間性は育っていきます。

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