学校法人恵愛学園 認定こども園 北広島かおり幼稚園

Diary

園長ブログ

お茶

2025.10.8

 当園では30数年前から、1ヵ月に1回、年長さんがお茶の時間をもっています。年間を通して一人でお茶のお点前ができるようになり、お友達に点ててあげたり、ご家族の方をお招きしてお茶会ができるようになります。お茶の先生の言葉を聞きながら、袱紗をさばき、棗、茶杓を清め、お茶を点てます。何かを初めて行う時、今は大人もインターネットや動画を見ながら行いますが、子どもたちは耳からの言葉を理解してお点前をしていきます。耳で言葉を聞き、舌でお菓子の味を楽しみ、点てたお茶の香りをきき、背骨をまっすぐにしておなかに力を入れて茶筅を振る。体の全て、五感のすべてを働かせている姿が感動です。それも無理なく、とても楽しんで取り組んでいます。3月にご家族の方々にふるまう時が今から楽しみです。お茶を取り入れたのは、日本の伝統的な素晴らしい文化に幼児期に触れてほしいと考えたからです。時短、便利な方法が好まれる今ですが、時間をかけながら、相手の為に心を込めてお茶を点てる。大切にしたい保育の時間です。

風の子さん

2025.10.6

今日は”劇団風の子北海道”さんが子どもたちに「みんなでぬくぬく」と言うお話と大型積み木遊びをしてくれました。積み木遊びはレンガの2倍くらいある手作りの積み木を使って、動物に見立てたり、ストーブや椅子などにして遊びをお広げたり。新聞紙でも様々な遊びを展開してくれました。いつもテレビやユーチューブ等で映像と音を同時に聞いている子どもたち。全てシンプルな積み木で作られる動物や電化製品の見立てを最初に言い合てたり、演者の方が困っている様子を見せるといち早く積み木で何を作ればいいかを次々に発言していました。やはり、考えようとする、発想しようとする環境があれば、子どもたちはちゃんと想像し、イマジネーションをはたらかすのだなと感心しました。でも、そこに甘んじず、想像力が培われるような環境づくりを努力していきたいと思いました。

収穫感謝の会

2024.10.18

 今日は収穫感謝の会でした。収穫の恵み、日々の守りを園児と教職員で神様に感謝します。日々の守り、普通の日常の生活は当たり前でなく、一つ一つ感謝なことであることをこの時に確認します。日本では水道から飲める水がすぐに出ることが当たり前でも、水を遠くまで組に行かなければならない国や、子どもなのに家族のために働かなければならない国。まだ子どもなのに結婚しなければならない国等。様々な国の様々な事情を知り、子どもたちと考えその意見を聞きます。子どもたちなりに自分たちの置かれている所を理解し、世界の国々に目を心を向けて感心をもっていきます。3才、4才、5才の子どもたちが精いっぱい考えて、汚い水しか飲めない国の子のためにお祈りをします。戦争の中で大変な子たちのためにお祈りをします。自分の事だけではなく、隣のお友達の必要に気づき、祈ってあげるところから始めていきたいですね。

布おむつ

2024.10.16

 認定こども園へ移行するにあたり、おむつを布に替えました。“手ぶら登園”とし、朝はご家庭から紙おむつで来ていただき、園で布に取り替える。帰りにまた紙おむつへと取り替えて帰ります。園内でその日使った布おむつは業者さんが洗濯してくれるので、保護者の方々の手間はありません。多少、費用は掛かります。でも、この4月に入園した1才の子たちはこの8月前後でお兄さんパンツへとなり、おむつが取れました。多少の費用は掛かりますが、おむつがとれる時期がはやまりますので、紙おむつの購入費はなくなります。やってみて私も驚きました。こんなにおむつが取れるんだ!と。布おむつにする一番の目的は快不快から生まれる人としての豊かな感情、感性の育みです。不快な濡れたおむつから、気持ちの良いおむつへと替えてもらった時の心地よさによって相手との信頼も深まります。

 始めてわかったのは、意外に布おむつに関心のある方々が多いということです。子育ては手がかかります。人を育てるのですから。できる範囲でかけられる手間と時間。幼いうちは特にかけられた子どもたちは幸せ者だと思います。

こんにちは!

2024.10.16

この4月より認定こども園へ移行しました。幼稚園からの変更ですので、0才、1才を保育するのは初めてです。戸惑いつつ・・・経験のある保育士たちの丁寧に保育している姿や、内容を見、教えられながら、私も少しお手伝いをさせていただいています。生後3か月から保育する日々の保育の中で成長の1つひとつを共感できることの尊さを感謝しています。

 首が座って、寝返りを打てるようになり、一人で座れるようになり、両手を使っておもちゃで楽しそうに遊ぶ。朝の挨拶を元気に交わし、絵本にも喜んで応答してくれる。その一つひとつが成長の表れであり、生きる力を育んでいるのだと実感させられます。

 この1日1日の積み重ねから3才、4歳へとつながり、人として大きくなっていく。大切な一人ひとりとの毎日の関りがかけがえのない尊いものと実感させられています。

 

たいせつに

2023.10.30

 今、各クラスは「みんなだいすき会」に向けての準備をしています。
4月から異年齢クラスに取り組み、日々の保育や行事の考え方、取り組み方について会議を重ねながら準備してきました。また、コロナ開けと言うことで、以前に戻すのか?コロナ禍にあって工夫してきた中で良いものを残していくのか?ここに来ても頭を悩ましながらの試行錯誤が続いています。
 いつも発表会のオペレッタなどは全てナレーションが入り、歌も入っているバージョンを使っていますが今回はカラオケバージョンですべてのセリフ、歌詞を子どもたちが歌いながら、お話ししながら進めています。今までも当園の保育方針の中で、「一人ひとりを大切にする」ことを掲げ、それぞれの個性を大切にし、その子自身の存在を認め、自己肯定感を高めるように保育してきました。この4月から縦割り保育を進めてきた中で、日々の保育において年長児は自ずとリーダーとしての役割を担っています。年中児は自分ができる分をがんばり、助けてほしい時には助けてと言えています。年少児も助けられるばかりでなく、自分のできる事も頑張り、お兄さんお姉さんの背中をしっかり見ています。大切にされている自分を知り、更に周りの友達の大切さに気付いていっているように感じられます。


 自信をもって大きな声で歌い、踊る年長児についていく年中児。その後を自分も頑張ろうとついていく年少児。子どもたちがその力を十分に発揮している姿を観て、私自身が励まされ、勇気をいただいています。

布おむつって知っていますか?

2023.10.12

 私が幼稚園に勤めた始めたころから紙おむつが出始めました。専門学校ではしきりに布おむつの良さと紙おむつの弊害を叩き込まれました。にもかかわらず、今は紙おむつが普通?常識?になっています。
 布おむつと紙おむつの違いは、紙おむつの方が断然手間はかかりません。簡単です。そして子供自身が感じる不快感も紙おむつが快適に過ごせます。でもそこが大事なポイントです。赤ちゃんはおむつが濡れて不快を感じ、泣いて保護者に訴えます。保護者は「気持ち悪いねえ」と共感しながら気持ちの良い布に替えて「気持ちよくなったね」と声掛けしてくれて赤ちゃんはその流れの中で快不快を体と心で感じ、理解していきます。ですから、その不快さを知ればどうすれば快適になるかがわかり、自分から排泄を早くに教えられるようになります。でも、紙おむつは3回、4回おしっこをしても快適です!と、いかにも赤ちゃんにとって良いことのように歌っていますが、結局快不快の感覚が鈍いため、尿意を感じてもそれを伝え、自分から排泄しようと思うことが遅くなります。紙おむつを替えてもらう必要がないからです。
 そしてその快不快から喜怒哀楽の感情や感性を豊かに感じることができます。楽しさや喜びの感情とともに悲しみや不快な思いをも経験することは人が成長していくためにとても大切なことです。

スライドの映写機

2023.10.6

 35年使っていたスライドの映写機がとうとう壊れました。もう、映写機は製造されておらず、某通販会社から中古を購入するしかないようです。私だけでなく若い先生たちももう子どもたちにこの映写機でスライドができないことをとても残念がっていました。スライドは映像が動きません。ですから物語が進むにつれ、子どもたちはそれぞれの心の中で想像を膨らませます。それは幼児の育ちの中で、そして人として生きていく上でとても大切で必要な力でもあります。今はもうすでに映像はどんどん動き、おしゃべりしてくれて、効果音まで響いてきます。とても興味をそそります。子どもたちもユーチューブやゲームの画面にくぎ付けです。その映像に慣れてしまうと自分から発想し、想像することが衰退します。私はできるだけ、スライドや絵本、紙芝居等の動かない絵。そして信頼できるお父さんお母さん、兄弟、保育者の生の声で語られる物語の中からそれぞれに想像を豊かに広げていってくれることを願っています。

リトミック

2023.9.28

 幼いときから体幹をつくることは健康な生活をおくるためにはとても大切です。何かができるようになるにも根本的な体力がなければできません。鉄棒の前回りや逆上がり、跳び箱を跳ぶのも。雲梯を渡り切るのも。そして散歩をするのも体幹が大切になります。ピアノのリズムに合わせて、”亀”、”自転車”、
”時計”等。足の親指をツーンと伸ばして、腰を手で支える。全身の土の部分にもちゃんと意識が入っています。異年齢でやっていますので、難易度には差があります。その中で3才の子は自分の力量をちゃんと把握して先生が言った簡単な方を選び取っています。言葉と音をしっかり聞いてそこに体の動きを合わせていく。みんなが揃ってきれいにできているというのではなく、それぞれがちゃんと意図を理解して動けているのに驚きました。

子ども同士

2023.9.22

 帰りの玄関で保護者のお迎えを待つ子どもたち。満3才のIちゃんはお姉ちゃんの隣に座りたかったのにそこにはもうBちゃんが座っています。立っているIちゃんを見て何人かの子が「お姉ちゃんの隣に座りたいんだよね」と言うと「うん」。私はいつもは自己主張の少ないBちゃんが好んでそこに座っていたので、そこをどけてということを少しためらい、良い方法はないかと考えていたら、Tちゃんが出て来て、何人かのお友達に声をかけ、座っている位置をずれてもらい、もちろんBちゃんにも伝え、BちゃんもTちゃんの言葉に素直に場所をずれてくれて、Iちゃんはお姉ちゃんの隣に座れました。
 時には私のように子どもたち一人ひとりの状況や体調を考える必要はありますが、今日の忖度なく行動したTちゃんのやり方には頭が下がりました。相手のことを考えすぎると動けなくなることもあります。それよりも、まず動いてみること。そこで意見や不都合が出てきたらまた考えれば良い。本当に今日はTちゃんに助けられ、学ばせられました。

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