学校法人恵愛学園 認定こども園 北広島かおり幼稚園

Diary

園長ブログ

大きくなったらなにになる?

2021.10.20

 5歳の女の子との会話です。
「園長先生は大きくなったら何になりたいの?」
 と聞かれました。担任をしていた20代、30代のころはよく聞かれていました。その頃も子どもたちは先生と呼んでいても保育者を自分と同じように考えたり感じたりしていると思っていましたが、還暦を過ぎた私にもまだ聞いてくれることにとても嬉しく思いました。毎日、会い、生活を共にし、互いにその存在を認めつつ、仲間として見ていてくれる感性の豊かさを感じました。大人になると、自分より年上か?どのような職業、役職についているのか?などを考えながら、相手に失礼のないように礼を尽くすといいつつ、社会的な常識を逸脱しないようにと気を使ってしまいます。でも、子どもたちはとても素直に相手を受け入れ、認めてくれます。子どもの素直な思いのまま、世界中の人々が互いを受け入れられたら、もっと平和になっていくのかなあ?と思えた朝でした。

運動センス?

2021.10.13

 写真は今日のお帰りの様子です。ひよこ組さんはトイレの最中。もも組さんは帰り支度が終わり、みんなが終わるのを待っています。さくら組さんは”森のくまさん”の歌を掛け合いで歌っています。ゆり組さんも帰り支度を済ませ、これから絵本を読んでもらう直前でした。日々の保育が平和に流れ、子どもたちが楽しかった思いを胸に、今日の1日を終え、明日に期待する瞬間です。
 運動会というと皆さんは何を思い出しますか?お昼のお弁当。かけっこや組体操。リレーやお遊戯など、様々ですね。そして、楽しかった思い出の方も嫌いだったと思う方もいます。私はマラソンが苦手で、とにかく嫌いでした。太っていて、持久力がなく、すぐに疲れて走れなくなりました。高校に進んで体育の時間に800Mのタイムを計る授業がありました。その時の先生が「最初のタイムと4週間後のタイムを比べて成績を出します。」と言ってくれました。タイムの早い人から成績をつけられたら私は、本当に最後だといつもあきらめていました。でも、今の自分のタイムより、最後のタイムが少しでも早ければ、成績はあきらめる必要はないと頑張れました。
 運動のセンスや芸術もそうですが、それぞれのもっている資質?能力はもともと持って生まれたものに左右されます。努力も必要です。ただただ、早さだけで競わされたら、最初から評価は決まってしまいます。でもその人の今の状態を把握したうえで、どれだけ頑張れたか?で見てもらえることはそれぞれ、一人ひとりに向き合ってみてもらったことになります。幼稚園では子ども一人ひとりの評価はしませんが、その子のありのままの状態からの努力や頑張りを見ていきたいと思います。だれかとの比較でしか、評価できないのはその人自身を見ていないのと同じだと思います。

とにかく遊ぶ

2021.9.21

 近頃は非認知能力の大切さを教育の面で多く耳にします。我慢する、勇気を出す、困ったときにどうするか考えるなど、どうしても学校の評価、偏差値には表れにくい面です。一方、認知能力とは、算数や国語など学校の勉強を自分のものにし知識を積むことや理解したことを自分の研究などで生かしていくこと。どちらも大切ですが、人として生きていくには非認知能力をこの幼児期に養うことによって豊かな人間性をはぐくむ土台になっていきます。ただ、どちらにしろ、それを身に着けるために大切なのは、幼児期にとにかく自然の中で遊ぶことです。自然の中で季節の変化を肌で感じながら、多くの友達とかかわりながら。喧嘩をしながら、仲良くなり、人間関係を身に着けていく。そうしていく中で、心と体は遊びながら、体が強くなり、脳が刺激され、成長していきます。早期教育とよく言われますが、何かを覚えたり、習い事で練習をしたりも大事かもしれませんが、何よりもとにかく遊ぶこと。できるだけシンプルな遊びの中で、創造力、体力、成功感と失敗経験、そして想像力をつけていく。遊びを十分楽しんで、経験することで、人は人として成長していきます。一番の早期教育は遊びです。

パラリンピック

2021.9.7

 今回、改めてパラリンピックを観て様々なことを感じ教えられました。障がいと一言で言っても様々なものがあり、種目によってはその方、それぞれの障がいに合わせ、多くの区分があることにまず、驚きました。そしてその障がいを負ったのも生まれつきの方や事故や病などで負われた方など、それも様々でした。アーチェリーの方はあの福知山線脱線事故によって下半身の自由を失い、それからパラリンピックの場に立つまで、アスリートとしての筋力づくりやトレーニングに加え、精神的な面においても想像することができないほどの過程を通ってきているのだと思うとそれだけで、胸を打つものがありました。
 障がいの区分の多種多様を考えるとき、幼い子たちを見ながら、この子たちはこれから、学校教育の狭い考え方の中で評価されていくのだなと、残念な思いがよぎりました。幼児期にはこんなに個性豊かに表現が認められ、存在を喜ばれているのに。学校教育の中の一定の価値判断の中でしか自分を認めてもらえない場。
 今まで隠せれば隠しておきたい障がいが今ではそれを土台にしながら、十分にその人生充実させている方々。もしかすると普通学級に通い健常児?と言われている子たちの方が不自由で、本来の自分を表現しにくい、尊重されない社会に生きにくさを感じているのではないかと、感じました。

バッタ

2021.9.3

 昔?私が担任をしていたころは野原に10cmくらいの殿様バッタが数十匹、ピョンピョン飛んでいました。今思うととても大切な風景でした。幻想的でもあり、わくわくしながら、そして怖がる子も。自然が豊かな中で育つことの意味の深さを感じます。
 さくら組さんが10匹くらいバッタを帽子で捕まえてきたことを玄関から直接職員室へきて我先にと話してくれました。とても貴重な経験をしてきたのだなと感じました。まだまだ残っている豊な自然を大切にしていきたいですね。

健康

2021.8.19

 2学期が始まりました。園児たちは休み中大きな事故や病にかかる事もなく、元気に登園してくれました。コロナ禍にあってはいつ何が起きても不思議ではない中で本当に嬉しい事です。
 ご家族でコロナに感染し、自宅療養中、奥様が亡くなられた痛ましいニュースや、豪雨のための土砂災害にあい、ご家族すべてが行方不明など、何が起こるかわからない日々です。
 先日2回目のコロナワクチンを打つことができました。微熱とめまい、頭痛、関節痛などで2日間思うように動けないだけで、日常の生活が恋しくなりました。当たり前と思っている日常がどんなにか貴重なものであることを痛感させられました。困難や難病に合われている方々を思うと、ただただ健康でいつもの日常を送れることの幸いを心から感謝せずにはいられません。この平和な日々を子どもたちのために1日1日、更に丁寧に心がけて関わっていきたいと思わせられました。

1学期が終わります

2021.7.21

 今日が1学期の終業日。本当に早いですね。後10日で7月が終わってしまうなんて⁉今年は例年になく今からすでに猛暑です。北海道人にとってはとても大変な日々ではありますが、今が夏!コロナでどこへ行くにも制限がありますが、お風呂上がりのアイスやビール?(私は飲めませんが)をちょっとだけ贅沢にして夏を楽しみましょう!
 今週から始まるオリンピック。でも、その関係者たちに過去のいじめによって、辞退する方々が出ています。このオリンピックを機に過去のいじめだとしても、こうして社会的に大きく影響をすることがクローズアップされたと思います。若気のいたりではすまず、国際的な影響にまで発展してしまうこと。今現実にいじめをしている人達が、今一度自分の言動を吟味する時ともなってほしいと思います。人の、相手の心と体、魂を傷つけることは、結局は自分をも、互いの将来をも壊してしまうことになることに気づいてほしいと思います。みなさん、それぞれ過去に周りの方々との喧嘩や、嫌な経験はあります。それを経て人を赦したり、赦されたりと心の大切な部分の成長にもつながりますが、度を越した、人格を傷つけるようないじめはひとかけらも正当性はないと思います。今、いじめをされている方々の意識に届いてほしいと切に願います。
 夏休み期間、皆様の健康と安全を心からお祈りしています。

好きな絵本

2021.6.15

 もも組さんが傘を作り、ごちそうを作って絵本の世界を楽しんでいます。今月の月刊誌「うさぎさんのたんじょうび」です。どこがそんなにたのしいのかな?と絵本を手にとってみました。うさぎさんのお誕生日にいろいろな動物がお祝いに駆けつけてくれるお話し。子どもたちは自分の誕生日に重ね合わせ、自分のことのように喜んでいるんだと感じました。子どもたち自身が自分の誕生日を喜んで迎えられる事。周りの方々に祝われる中に過ごしていることに感謝と嬉しさがあふれました。1冊の絵本の感じ方やとらえ方は色々様々です。それでよいと思います。この本の中に自分の誕生日を喜びとし、友達の誕生日を祝うことを嬉しく思える幼児期を過ごしている子どもたち。1冊の絵本の中に様々な感情の動きを共感したり、初めて発見したり。
 この年になりまた更に絵本が好きになりました。

大切に‼

2021.5.31

 ”自分探し”という言葉や、そのために旅をしたり、転職をしたり、趣味を探したりすることが流行った時期がありました。本当の自分、素の自分と向き合い、自分の思いを大切にし、自然体の自分でいることを大切にすることが目的だったと思います。先日読んだ本の中に「自分とデートをしてください」とありました。よく、家族の中でも、お子さん一人ひとりとの時間を大切にするために、取り入れているご家族もあると思います。でも、自分とデートは初めて聞きました。でも、納得します。母親も父親もそれぞれの個人としてのメンタルが健康でなければ子どもたちに、仕事に十分に向き合うことが難しい時があります。どうしても自分のことは後回しにして、目の前のことを優先し、疲れ果てていることが多いのではないでしょうか?自分を大切にすることは周りの方々を大切にすることに不可欠です。思い切って自分とデートをし、疲れや傷を聞き、癒すために時間や手段を講じてあげてください。元気な自分でいることを心がけましょう。痛みや疲れを持ち続けているのが普通ではありません。
 これからまだ続く、コロナ禍にあっては自分を元気に保っていくことが重要です。必ず解決の時がきます。

公園にて

2021.5.25

「ただいまあー‼‼‼‼」「ただいまあ!」「ただいま!」とさくら組全員のただいまの声。玄関に行ってみると
「あのね、ダンゴムシがいっぱいいたんだよ!」
「たんぽぽ咲いてたよ!」
「鬼ごっこしたよ!」等々
聖徳太子にならなければ全部を聞いて理解できないほどの勢いで公園で遊んできたことを話してくれました。あとから、公園に行った保育者に聞くと、
・A君は草刈りをしているおじさんたちをじいっと見てい

て、見て!見て!と自分の手を思いっきり動かして草刈り機になっていたこと。
・大きな枝を公園の端から端まで運んで、たんぽぽで飾  り付けをしたこと。
・てのひらいっぱいにダンゴムシを拾ったこと。
 青空の下、自然と100%仲良く遊んでいる子どもたち。目の前にある自然の中でただただ遊びこむこと。うらやましく思いました。コロナ禍にあって私たち大人にも大切な、必要なことではないかと思わせられました。