学校法人恵愛学園 認定こども園 北広島かおり幼稚園

Diary

園長ブログ

両手で

2016.4.4

 日本の伝統を伝えるために年長組になったら月に1度茶道をしています。お辞儀、ご挨拶等、難しいというより、日常の生活で大切なことです。また、相手の思いになって考えるということにおいては、茶道はとても大切な事を伝えています。その中で抹茶の点てられたお茶碗をいただく時に両手でもらいます。お盆も両手で持ちます。お道具を大切にするために。
 先日読んだ本の中に「命を両手でいただく」というくだりがありました。園は多くの子ともたちが毎日元気に遊ぶ場です。いつもいつも心に在ることは朝登園したままの姿で帰す事。大切な大切なお子さんです。かけがえのない命です。両手で大切にするという思いを再確認しながらお子さんお一人お一人を更に大切にうけとめたいと思わせられました。

大きくなあれ!

2016.3.18

 入園当初は挨拶するのも目を合わせず、小さな声だったのが、3学期には「先生!おはよう!」と自分から満面の笑顔でしてくれるようになったり、ジャンバーをかけるのもすぐに「やって~」と言っていた子が時間をかけても最後まで自分でできるようになったり。子どもたちの成長は目を見張るものがあります。
 お子さんが生まれて母になり、父になり。同じだけ時を過ごしていても子どもが子どもらしく成長していく方が早く、大人はいつまで経っても母親、父親になるにはなんと失敗ばかり、成長の遅いものだと、反省していませんか?
「桃栗3年、柿8年」おいしい実を成らすには3年、8年と月日が必要です。まだ3歳、4歳のお父さんお母さんは3年、4年しか親業をやっていません。まだまだこれからです。子どもの先に立ってリードするのも親ですが、後ろからしっかりと受け止め、支えていくのも親です。子育ては何年もかかります。今失敗しても取り返せます。また、親の失敗を乗り越えていく力も子どもはもっています。急がず、ゆっくり、力を抜いて。
 上手く何かが出来たことよりもそのことにどれだけ誠意をもって向かったかがお子さんには伝わっていきます。あせらっず、ゆっくり、新しい年度をスタートしましょう!

エチケット?

2016.3.11

 先日、お抹茶をふるいで、こしていました。「何をやっているの?」と子どもたちが寄ってきました。私の手先をみながら、3歳児が後ろを向いてくしゃみをしました。
 「えらいね。おちゃにくしゃみがかからないようにちゃんと後ろ向いてくれたんだね。ありがとう。」と言うと、その子はとても誇らしげにしていました。
 大人でも、公共の場で平気でくしゃみや咳をしている人。アスファルトに痰やつばを吐く人。います。小さいからまだわからないと考えず、小さい時だから、今から躾を身に着けておくことが大切だと思いました。躾は身を美しくすると書きます。自分の体を清潔に保つ事は、自分のためであり、周りの方々のためでもあります。自分を大切にし、相手を思いやることは小さい時からの基本的生活習慣からも育っていきます。まず、私たち、自分の周りへのふるまいを見直すところから始めたいですね。

空気?

2016.3.2

 もう10年くらい前の事です。発達に軽い遅れを感じている子が園に来ました。最初からお話しを聞いていたので、その子の様子を色々な角度から見ていました。すると、すんなりお母さんから離れて遊びだしたので、母子分離が出来ているなら、大丈夫、と安心しました。お母さんとの面談で分かったことは「いつもは初めての所は絶対に私から離れないのにここに来たらすんなり遊びだして、驚きました。」との事。
 このようなお話は実は今までに何度も聞いています。表情が明るくなった。喜んで来るようになった。友達の中にすぐに入って行けた。手前みそかもしれません。一人よがりかもしれません。でも、確かに言える事はイエス様の空気が流れているということ。自分を裏切った者をも赦し、憐れんでくださったイエス様の幼稚園だからだと、思わされます。一人ひとりを無条件で受け入れていく姿勢。お友達を許す、許してもらえることが前提に在る考え方が浸透している毎日。
 誰かよりも優れていること、得している事、一歩先に出ている事が優先では心がどこまで行っても休まりません。子どもたちにも互いに許しあい、支えあうことの大切さを知って成長してほしいと願っています。これからもかぐわしいキリストの香を放てるかおり幼稚園でありたいと祈っています。

親切名人

2016.2.26

 いま、ホールの壁に、”コマ回し名人””縄跳び名人””マリつき名人”等色々な名人のお友達の名前が書かれています。不器用な子、運動が苦手な子、得意な子、絵が上手な子、そうでもない子。書かれている名前をみると意外な子がコマ回しがうまかったり。あまり目立たない子が多く名前が書かれていたり。そして大きいお兄さん、お姉さんたちの真似をして小さい子たちも挑戦し始めて、すぐにできたり、なかなかできなかったり。でも、めげないで遊びの中で頑張ることを学んでいるようです。そしてやはりどんなに頑張ってもなかなか名前が書かれない子も。でも、そんな時にその子の得意なことはなんだろう?とその子の名前が書かれることを探してみます。名前が書かれることが評価とされな
いように。”片付け名人””お助け名人”表面的には見えにくいところに得意分野をもっている子。目立たないところで頑張っている子等。一人ひとりを大切にする保育の目指すところでもあると思います。
 大人の方々にもありますよね。いつも目立たないところで働いている方、自慢せず、坦々と良い仕事をこなしている方。あこがれます。人は目に見えている面だけではないことをわきまえながら、相手の良いところを受け止めて行きたいですね。

いーれーて!

2016.2.10

 年長組の子たちがクリスマスプレゼントにもらったコマをとても上手に回せるようになりました。ひもをまく手つきは無造作で雑なのに、私よりもとても上手に回せます。
 年長組のやることにはやはり、小さい子たちはとてもあこがれていて、コマに限らず、ドッチボールや長縄、鬼ごっこに入ってきます。
 「いーれーて!」「いーいーよ!」と言って始まっていく遊び。小さい子は怖いもの知らずでまず、ルールがあることが分かっていません。とにかく楽しそうに遊んでいる中に入ってはその遊びをかき回します。でも年長組は心得たもので、わからない子には教えてあげ、まだ理解できない子にはじゅうぶん遊ばせながら、自分たちの遊びも展開させていきます。小さい子たちは、まずその空気を心と体で楽しみます。とてもおもしろい遊びの空間でお兄さんたちと一緒に楽しんでいることで大満足!そして自分たちもお兄さんたちと同じようにしたい!と少しずつルールのこと、周りの友達のことなどを把握していきます。最初はみんなわからない!できない!失敗する!それを温かく見守られながら、少しずつその遊びの本当の面白さ、仲間との関係を築いていきます。
 幼いころからそのような環境にいると、見て聞いて、自然にやりたい!と思い、失敗してもまたやりたい!と憧れから実体験となり、自信へとつながります。子どもは子どもの中で育ちます。小さい頃から、異年齢同年齢のお友達との関わりはとても大切です。

降りましたね。

2016.2.3

 今年は他の所が降っても、北広島は晴れが続いて、朝、カーテンを開けてホッとする日が多く、感謝していました。久々に今朝雪が降り、いつもより30分早く家を出ました。車の上と周りの雪かきだけですが、重さや量が多い時にはこたえます。でも、昨年夏に股関節の手術をしたおかげで、ママさんダンプを押しても体の何処も痛くありません。除雪はない方が良いのですが、去年までは辛くて辛くて大変でした。それを思うとダンプを押して痛みがないのはなんて幸せなんだろう‼‼と神様に感謝しました。同じアパートの方も良い方で隣の私の分までやってくれて。
 そして幼稚園に来ると元事務の先生、理事の方、運転手さんたちがきれいにこの広い駐車場と玄関前を除雪してくれています。北海道に住むと除雪は当然のようにありますが、互いに支えあいながらできるのはとても嬉しい事です。
 術後の筋トレはまだまだ続きます。あまりいっぺんに多く降られたら、困りますが、ご近所さんと、周りの方々とお互い様の関係を温かくもっていきたいですね。

3

2016.1.19

 いよいよ3学期が始まりました。
 北広島は昨年に続いて積雪が少なく、比較的穏やかに過ごさせていただいています。

 人間がもともともっている五感を大切にし、育てていきたいと常々考えていました。先日出た研修会でその五感を二つに分けていました。生まれた時にすぐに働かせるのが「嗅ぐ、味わう、触る」お母さんや身近な人たちの触感、におい、そして舌で感じた感覚が心地よいものであれば、どんどん生きていく事を喜び、続いて見えたもの、聞こえてきたことに興味をもち、探求していく。
 自分のことは自分でと早いうちに一人でできることを望みますが、まずは十分な関わりの中で一緒にやってあげる。共感していく中で、一人でやってみようとする思いを育てていく。あくまでも一緒にやることです。すべてやりすぎるのはまた逆効果です。受け身でとらえ、周りは自分のために動いているという錯覚もしてしまいます。
 人のもっている本来の生きていく力。何かが出来ることや、早期教育の前に本来のもっている生きる力を十分に発揮できるように、共に生きることの素晴らしさ、喜びを共感していきたいですね。

新年あけましておめでとうございます

2016.1.2

 比較的、穏やかなお正月をお過ごしではないでしょうか?

 私は今、パワーポイントの作成に奮闘しています。PCを操作することも苦手なのに、プレゼンの作成のための資料集めは結構大変です。グラフや写真も入れながらの作成になりますので、テーマを決めるところから悩んでいました。その資料集めをするためにインターネットを検索していた中に、「ビルゲイツなど世界の有名な成功者は月に何十冊と本を読んでいる」という記事がありました。年収が減るほど読書率が低いという調査報告が上がっていると。活字離れが心配されてもう何年も経ちますが、私自身も前に比べてこの2,3年読書率が低下しています。年収を上げるとか、有名になるというのではなく、本を読むことで、広がる視野、積まれる知識、知らなかった感情や体験。人として豊かに成長するためには本を読みながら、自分の中で様々なことを感じ、想像することはいくつになっても必要なことだと教えられました。それで、今年、新しい年は私自身一つのテーマとして本を読むこと!様々なジャンルに挑戦しようと思っています。今年の終わりに何冊読んでいるか、楽しみです。絶対に三日坊主で終わらせないように頑張ります。

 皆様にとってこの年が祝福豊かな年となりますように!

後伸び脳

2015.12.24

 国際大の教授がよくおっしゃっている言葉です。よく言われている北海道の学力水準が全国で47位の最下位。でも高校生になると31位に上がります。学力テストの評価の範囲は人間の持っている可能性のどのくらいの部分を示すのでしょう?どんなに偏差値が高くてもどんなに学力の高い大学を出たとしても、社会に出てから、どれだけ周りの方々と良い人間関係の中で、仕事を進められるか?出世や、収入に関係なく、やりがいのある仕事、周りから必要とされる自分。必要とされなくても自分が満足する人生を歩めること、それを築いていける力を持つことが大切ではないでしょうか?北海道の子たちが幼少期に十分に体を動かし様々な経験を積みながら大きくなること。すぐに学力に反映されなくても、それは確実にそれぞれの生きていく土台を固めているのであれば、47位を嘆くことはないと思います。あせって試験の点数だけを上げようと詰め込みの学習、必要以上の競争意識を持たせるのは、いかがなものでしょうか?

 幼少期、児童期は目に見えない土台固めを大切にしたいと思います。