海の中の幼稚園?
2022.7.14
明日の”いっぱい遊ぼう会”に向けての環境づくり。
環境づくりというと保育者側ですべてを整えて、子どもたちが遊びを自由にできるように用意すると考えていました。でも、一番必要な環境づくりは子どもたち自身が自分たちで考え、発想を豊かにして、作り上げていけるような環境づくりを心がけること。すべて先回りするより、一緒に考え、整えていくことも大切です。同じ材料を使って作成した魚でもそれぞれの個性やイメージが自由に表現できるものを素材にしていくこと。子どもたちの発想は無限大です。その可能性を伸ばしていきたいですね。
盗まれたキンキラ鱗
2022.7.13
”いっぱい遊ぼう会”という年長組の行事を明後日に控えています。今年は絵本の中の海の世界を楽しみながら、遊びが展開されてきました。子どもたちのイメージが膨らみ、それを具体化するため、魚や海の中の生き物を制作して楽しんできました。今、園内は海の中にいるようです。そしてその遊びは年長さんだけにとどまらず、年中さんや年少さんにも広がり、なくなってしまった鱗を探しに、園児みんなで右往左往しています。真剣になって鱗を探している子どもたちはクラスの枠を超え、みんな真剣です。「どこにいったのかな?」「屋根の上にあるんじゃない?」「天井から、ゆりぐみさ~んて呼ぶ声を聞いたよ。」等遊びの中でそれぞれにイメージや想像をどんどん広げてその世界を楽しんでいます。どうしても現実に目の前にあるもの、確実性のあるものしか信じられない今の社会。だまされるかもしれない、信じられないという社会の中で育っていく子どもたちにとって、私は目に見えない世界を創造、空想、想像できる力は生きていく力につながると考えています。現実しか、見えたものしか信じられなければ、解決するに難しい問題や、災害や事故にあったときにそこから希望を見出すことはとても難しいと思います。今目の前にある現実から発想を飛ばせる力、一歩先には新しいものがあると信じる力があれば、一歩前に進めます。空想、想像する力を更に伸ばしてあげることは私たち、大人が守ってあげるべき責任だと思っています。
参観日
2022.6.17
コロナ禍にあって、保護者の参加する行事が難しくなっている中、先日、参観日を行いました。いつもは全クラス一斉に行いますが、2クラスずつ日を分けて行いました。満3歳児のクラスと4歳児のクラス。密集しないようホールでリトミックや、親子同士のふれあい遊び等。普段の様子を見ていただきました。
ちょうど、見る時間が重なり、他のクラスの子どもたちを見ていた保護者の方が、「自分の子じゃなくても涙が出てくる」と元気に体操をしている子たちを見て目頭を押さえている姿がありました。次の日に他の保護者の方が「あんなに元気な声で、音程もしっかりとれて歌えるなんて感動しました。」という声を聴かせていただき、感謝でした。やはり、子どもたちの元気な姿を観たり、歌声を聞くことは私たち大人にとって、励ましや元気、勇気をくれるものだと改めて思わされました。徐々にではありますが、少しづつ感染がおさまってきています。このままwithコロナを工夫しながら、もとに戻せるものは戻していきたいと願っています。
歯科検診
2022.6.13
今日は歯科検診でした。ほとんどの園児に虫歯はありませんでした。歯科医の先生とも「うらやましいね」と話すほど子どもたちの歯はきれいでした。幼児期の歯の管理は100%保護者の皆さんが毎朝毎晩しっかり管理されているからです。頭が下がります。
自分が幼い頃恥ずかしいですが、今よりも歯を大切にする習慣が甘かったように思います。大人になった今は特に歯の大切さを実感しています。おいしいものをおいしく食べること。租借することによって脳への刺激や、胃腸での栄養の吸収など、健康を考えると、歯の役割は本当に重要です。
今、この幼児期に歯を大切にする習慣がついていれば、これからも自分で自分の健康を守っていく習慣ができていきます。それは自分自身を大切にすることでもあります。本当の意味で(自分よがり、自己中心ではなく)自分を大切にできる人は友達や周りの人たちをも大切にできます。友達や周りの人たちを大切にできていくことで、平和を築けていけると信じています。
愛することの反対は?
2022.5.27
今月の当園の月主題は”知る”です。保育を行うにあたって子どもたちを知ることはとても大切です。どんな遊びが好きか?食べ物は何が好きで何が嫌いか?そして、その子の普段の様子を知っておくこともとても大切です。私が担任として1年目の時、いつも本当によくお話してくる男の子がその日に限って、とても静かでした。おかしいと思い熱を測ると38℃以上の熱があり、保護者に連絡しました。その時に本当にそれぞれの子の普段の様子を把握しておくことの大切さを実感しました。知ることは相手を守ることでもあります。なぜ泣いているのか?おなかがすいているのか?おむつが濡れているのか?その訴えに気づき、応えてあげることで自分の存在が無視されていないこと、大切にされていることを感じとり、心と体は安心して成長します。子どもだけでなく大人も自分が誰かに関心を持たれていると感じると元気になります。生きていく意欲がわいてきます。一人ひとりはかけがえのない大切な存在です。いらない人は一人もいません。でも、相手に無視わされたり、無関心なままでいられると心は育たず、自分に自信を持つこともできません。
愛の反対は無関心、無視です。誰かに関心を向けることはその人の存在を認め、その人を生かしていることでもあります。そしてまず、自分を知り、認めていくことから始めて見てください。自分のことはさておき、子どものこと、家庭のこと、仕事のことを優先されている方が多くいらっしゃるのではないでしょうか?
想像力?
2022.5.26
想像力を育てるとはどういうことでしょう?
よく犯罪を犯す人たちはその犯罪の結果どうなるかを考えることが乏しいと言われます。ものを盗んでしまった後、どうなるのか?盗まれた人の気持ちを考えたのか?ただほしいというその時の自分だけの思いで人のものを盗んで自分のものにしてしまうのはあまりにも自己中心で身勝手です。そのあと、警察に捕まることや、家族が悲しむこと、取られた人の気持ちなどを想像することができない人たち。これはマイナス面ですが、プラス面で考えていくと、自分にある可能性はそれぞれ、どれくらいの把握ができているかわかりません。でも、ある程度の可能性のあることを計画し、自分に足りないものを学んだり訓練したりしながら、なりたい自分になっていく。なりたい自分になるには想像t力が必要です。もしかすると全く可能性のないことに挑戦しても、ポジティブにできる自分を思い描くことで不可能を可能にしていくのはすごい力です。その根本にあるのが想像力だと思います。生きていくうえで、とても大切な力です。そしてこの力は後から身に着けさせようとしても難しいものです。幼児期にこそ養われていく必要があります。ですから、友達と様々な遊びを展開し、多くの感情を経験して過ごしていく日々が十分にあることが大切です。知識は後からでも間に合います。この幼児期に必要なもの、何にお金をかけるか?本当の意味で幼子への教育を考えていく必要があります。
世界のあそび
2022.4.29
あやとりやけん玉、コマ、ビー玉、おはじきなどは日本特有の遊びと思っていました。先日のテレビ番組で他の国々でも同じ遊びがあることに驚きました。あやとり等はオランダ、フランス、イギリス、中国、韓国等多くの国で遊ばれていました。少しずづ、ルールなどが違い、その国の文化を反映しているのだと思います。
でも、幼児期の遊びが多くの国々で共通し、今現在、遊ばれているということは、人間の成長にとって大切な要素が含まれていて、そのようなものはこの広い世界、陸続きではなくても同じようなものが発祥し、長く残っていくのだと感動を覚えました。今現在、IT 化が進んでいる社会においても人の成長においては必要なものは変わらないのだと思わせられました。ですから、昔からある遊びをご家族でゆったりと遊んで関わることの大切さを思います。どうか、家族関係を深めながら、伝承遊びを楽しんで情緒、感性を育てられたらとても良いと思います。
卒園式
2022.3.23
先週、無事に終業式、卒園式を終えられました。まん延防止重点措置の中、いつ、陽性者が出るかとハラハラしながら、それでも出た時には延期を覚悟しつつ。誰がかかってもおかしくない状況の中で、覚悟や、様々な工夫、知恵を使うことが当たり前になってきていますね。
その中で、改めて各ご家庭から保護者の方々2名にご臨席賜り、卒園式ができたことは当たり前ではないのだと、感じました。コロナ前は行事にご家族の方々が見えられるのは当たり前でした。それが今の状況になり、参観日や懇談会もままならず、3学期はとにかく卒園式に保護者のかたがたにご参加いただくことを目標に日々、感染防止に努め、保育を行ってきました。ご家族の皆様とともに子どもたちの成長を喜び、共感しながら送り出せることがこんなにうれしく喜ばしいことかということをしみじみと感じました。今までの日常がすべて当たり前ではなく、感謝なことの積み重ねであることに気づかされました。自然災害の時にも思わせられたことでした。
日々、もっともっと感謝の思いを抱きつつ生活する必要があると思わせられています。当たり前のことや小さな出来事にもありがとうはあふれていますね。1日も早いコロナの収束とウクライナの方々の安心した生活が取り戻せるよう、祈っています。
園児お別れ会
2022.3.10
今日は園児お別れ会でした。当園はクラスは分かれてはいますが、ホールや園庭での遊びでは各クラス全員であそびますので、クラスの枠があっても、「とても仲の良い園ですね」と外部から来た方によく言われます。が、今回のコロナ感染予防対策のために、同じ空間で一緒に遊ぶことがとても少なくなっていました。そうなると顕著に表れるのが、全クラスで動くときです。みんなでゲームやフォークダンスをする時に、基本的に仲良くなっている時の動き、また、大勢で何かに取り組んでいる時の経験が少ないと、先生たちの言葉にうまくついていけないことがあります。
でも、今日のお別れ会を見て、とても安心しました。単純なゲーム「じゃんけん汽車ポッポ」をしましたが、大きい組が小さい組を考えての動きや、多くの子たちで動く時の動き方を子どもたちはちゃんと心得ていました。その姿にとても感動しました。小さい子たちが転んだりぶつかったりしないように配慮する大きい組の子。そしてその言葉にちゃんと沿って動こうとする小さい組の子。その姿に、この1年がコロナにすべて制限されてなどいなかったことに気づかされました。
また、学生時代に先生に言われたことですが「子どもたちにいくら仲良くしなさいと言っても、保育者間の仲の悪い園は子どもたちも仲が良くなりません。」もう40年も前に言われたことですが大切な言葉として残っています。まず、保育者間が信頼関係を持って子どもたち、保護者の方々を受け止めることを大切で、環境づくりの第一だと思っています。
今だからなおさら、世界平和のために今育ちゆく子たちが平和を作り上げていくために大切なことを見失わないようにしたいと切に思わせられています。
子どもたちの成長
2022.2.17
乳幼児期の子どもたちのそれぞれの成長はとても豊かでユニークです。
よく、自分が緊張している時に、もっと緊張している人がそばに来ると、落ち着いてくることがあります。
同じ学年と言っても幼児期のクラスの子どもたちは月令の違いで、その育ちにそれぞれ違いや差が大きいです。その中で様々に自己表現をしていきます。クラスの中で一番わがままを言って、先生を一人占めしていた子が、自分よりも月令の小さい子が入り、わがままを言いだすと、すっと大人になり、お世話までしだします。言葉で諭し、しつけようとしてもできないことが、クラスの中の一人の変化で大きく変わることがあります。そうやって子どもたちは成長していくのですね。
子どもたちなりに、友達、人と人との関係をそれぞれに考え、感じながら生活しています。幼稚園は子どもたちが経験する初めての家族以外の社会です。多くの友達を好む子もいれば、少人数や一人で楽しむ子もいます。それぞれの個性を認めながら、人とのかかわりを大切にする子に成長してほしいと思います。