隣人って?
2022.10.14
聖書の中に”良きサマリヤ人”という記事があります。イエス様が話されたたとえ話です。イスラエスの1人の人が旅の途中、強盗に会い、暴行され、全ての持ち物を取られてしまいました。その後、そこを3人の人が通ります。1人目は祭司職にあり、神様の礼拝のために祭壇で奉仕をする人です。2人目はレビ人で、やはり神様に特別に選ばれた人たちで、日々神様への奉仕をささげている人です。しかし、2人とも、けがをして倒れている人を助けることなく、脇を通って行ってしまいました。3人目に来た人はサマリヤ人で、イスラエル人とはずっと昔から仲が悪く、お互いに毛嫌いをし、会わないようにして暮らすほどでした。 しかし、そのサマリヤ人はけがをしている人を見て、すぐに介抱し、宿まで連れていき、助けてくれたという話です。
今朝の礼拝でこの話を子どもたちにわかりやすく説明しながら、話し、最後に「ここで、本当の隣人となってくれたのは誰か?」と聞くと、3歳の子たちが最初にサマリヤ人と答えてくれました。そうだねと言いながら、年長さんを見ると、深く考えている様子。年長の子たちは確かに親切にしてくれたサマリヤ人が隣人であることは理解していました。そのうえで、助けてくれなかった2人の人たちのことも考えていました。逆にその人たちをそのままほっておいてよいのか?十字架にかかられたイエス様はこの2人の冷たい罪のためにも祈っておられるはず。年長の子たちが悩んでいたこと自体、本当の意味で隣人になりうる尊い思いであること。子どもたちから隣人という更に深い意味を教えられて心から感謝した朝でした。
信じられな~い!
2022.9.28
本当に信じられないことに、先週、日本ハムファイターズの元監督のヒルマンさんが幼稚園に訪問してくださいました。子どもたちにはヒルマンさんの説明から入りましたが、すみません。教職員が本当に喜んでおりました。ヒルマンさんは子どもたちから見ればなじみはありませんが、何よりも同じ聖書の神様を信じていることで、すぐに仲良くなりました。プレゼントを渡して”ワ、ワ、ワ一緒に”という讃美歌を歌いましたが、子どもたちはいつも以上に元気に披露していました。その空気には私たち教職員も驚くほどでした。そして、ヒルマンさんの好きな聖書のことば。コリント人への手紙第一13章13節を色紙に書いてくださり、子どもたちみんなが神様から愛されていることを熱く語っていただき、とてもあたたかな良い時間を過ごさせていただきました。
お誕生会
2022.8.31
今日は8月生まれのお友達の誕生会でした。恥ずかしそうにしながらも、冠を被らせてもらって、みんなに「生まれてきてくれて本当にありがとう!」とお祝いの歌を歌ってもらうと、本当に嬉しい心からの笑顔を見せてくれました。
次に先生たちのペープサートが始まりました。絵本の”ねずみくんのちょっき”です。ペープサートを動かし、セリフも言うとなると、声が小さくなったり、うまく表現できなかったりするので、先生たちはセリフを言う役割と、動かす役割に分かれて演じました。すると途中で3歳の子が「ゆか先生がいない」と寂しそうに言いました。ちゃんと大好きな担任の声を聞き分けていることに驚きました。終わってから、先生たちがそれぞれの役割でこの劇をつくっていたことをみんなに伝え、安心してもらいました。
五感を豊かに育てることを大切な保育の目的にもしています。その物語を楽しみつつも、そこに担任の声を探していく。聖書の中に「羊は良い羊飼いの声を聞き分ける」とあります。自分が安心できる人かどうか?を聞き分けることや、危険を察知するためには五感はとても大切なものです。3歳にしてちゃんと育っていることに感心しさせられた、誕生会でした。
1学期の終わりに
2022.7.22
今月の讃美歌は「ハ・ハ・ハレルヤ!」です。リズミカルで歌っているとどうしても体を動かしたくなる楽しい歌です。
この賛美になると3歳児クラスの子たちは誰からともなく手をつないで、リズムに合わせて手を振り、楽しく賛美しています。
「みんな仲が良いんだなあ。ほほえましいなあ。」と、見ているこちらもとても楽しく暖かくなります。幼くてもこの1学期で友達関係が築かれ、3歳児ながらも互いに受け入れあい、日々を過ごす中で信頼関係ができているのだなあと感心させられます。幼稚園の場がそれぞれにとって安心して自分を出すことができる場なのだと伝わってきて嬉しくなります。途中入園で入ってきた子もいつの間にか友達の輪の中に入っているのを見て、驚くほどです。ただ、この仲の良い子どもたちも時々は喧嘩もしながら成長していきます。様々な感情を体験しながら、この1学期を過ごしてきたからこその仲のよさなのだと思います。その成長を見ることができる事も本当に幸せです。
コロナの感染がまた拡大してきました。休み中の健康と安全を祈りつつ…
海の中の幼稚園?
2022.7.14
明日の”いっぱい遊ぼう会”に向けての環境づくり。
環境づくりというと保育者側ですべてを整えて、子どもたちが遊びを自由にできるように用意すると考えていました。でも、一番必要な環境づくりは子どもたち自身が自分たちで考え、発想を豊かにして、作り上げていけるような環境づくりを心がけること。すべて先回りするより、一緒に考え、整えていくことも大切です。同じ材料を使って作成した魚でもそれぞれの個性やイメージが自由に表現できるものを素材にしていくこと。子どもたちの発想は無限大です。その可能性を伸ばしていきたいですね。
盗まれたキンキラ鱗
2022.7.13
”いっぱい遊ぼう会”という年長組の行事を明後日に控えています。今年は絵本の中の海の世界を楽しみながら、遊びが展開されてきました。子どもたちのイメージが膨らみ、それを具体化するため、魚や海の中の生き物を制作して楽しんできました。今、園内は海の中にいるようです。そしてその遊びは年長さんだけにとどまらず、年中さんや年少さんにも広がり、なくなってしまった鱗を探しに、園児みんなで右往左往しています。真剣になって鱗を探している子どもたちはクラスの枠を超え、みんな真剣です。「どこにいったのかな?」「屋根の上にあるんじゃない?」「天井から、ゆりぐみさ~んて呼ぶ声を聞いたよ。」等遊びの中でそれぞれにイメージや想像をどんどん広げてその世界を楽しんでいます。どうしても現実に目の前にあるもの、確実性のあるものしか信じられない今の社会。だまされるかもしれない、信じられないという社会の中で育っていく子どもたちにとって、私は目に見えない世界を創造、空想、想像できる力は生きていく力につながると考えています。現実しか、見えたものしか信じられなければ、解決するに難しい問題や、災害や事故にあったときにそこから希望を見出すことはとても難しいと思います。今目の前にある現実から発想を飛ばせる力、一歩先には新しいものがあると信じる力があれば、一歩前に進めます。空想、想像する力を更に伸ばしてあげることは私たち、大人が守ってあげるべき責任だと思っています。
参観日
2022.6.17
コロナ禍にあって、保護者の参加する行事が難しくなっている中、先日、参観日を行いました。いつもは全クラス一斉に行いますが、2クラスずつ日を分けて行いました。満3歳児のクラスと4歳児のクラス。密集しないようホールでリトミックや、親子同士のふれあい遊び等。普段の様子を見ていただきました。
ちょうど、見る時間が重なり、他のクラスの子どもたちを見ていた保護者の方が、「自分の子じゃなくても涙が出てくる」と元気に体操をしている子たちを見て目頭を押さえている姿がありました。次の日に他の保護者の方が「あんなに元気な声で、音程もしっかりとれて歌えるなんて感動しました。」という声を聴かせていただき、感謝でした。やはり、子どもたちの元気な姿を観たり、歌声を聞くことは私たち大人にとって、励ましや元気、勇気をくれるものだと改めて思わされました。徐々にではありますが、少しづつ感染がおさまってきています。このままwithコロナを工夫しながら、もとに戻せるものは戻していきたいと願っています。
歯科検診
2022.6.13
今日は歯科検診でした。ほとんどの園児に虫歯はありませんでした。歯科医の先生とも「うらやましいね」と話すほど子どもたちの歯はきれいでした。幼児期の歯の管理は100%保護者の皆さんが毎朝毎晩しっかり管理されているからです。頭が下がります。
自分が幼い頃恥ずかしいですが、今よりも歯を大切にする習慣が甘かったように思います。大人になった今は特に歯の大切さを実感しています。おいしいものをおいしく食べること。租借することによって脳への刺激や、胃腸での栄養の吸収など、健康を考えると、歯の役割は本当に重要です。
今、この幼児期に歯を大切にする習慣がついていれば、これからも自分で自分の健康を守っていく習慣ができていきます。それは自分自身を大切にすることでもあります。本当の意味で(自分よがり、自己中心ではなく)自分を大切にできる人は友達や周りの人たちをも大切にできます。友達や周りの人たちを大切にできていくことで、平和を築けていけると信じています。
愛することの反対は?
2022.5.27
今月の当園の月主題は”知る”です。保育を行うにあたって子どもたちを知ることはとても大切です。どんな遊びが好きか?食べ物は何が好きで何が嫌いか?そして、その子の普段の様子を知っておくこともとても大切です。私が担任として1年目の時、いつも本当によくお話してくる男の子がその日に限って、とても静かでした。おかしいと思い熱を測ると38℃以上の熱があり、保護者に連絡しました。その時に本当にそれぞれの子の普段の様子を把握しておくことの大切さを実感しました。知ることは相手を守ることでもあります。なぜ泣いているのか?おなかがすいているのか?おむつが濡れているのか?その訴えに気づき、応えてあげることで自分の存在が無視されていないこと、大切にされていることを感じとり、心と体は安心して成長します。子どもだけでなく大人も自分が誰かに関心を持たれていると感じると元気になります。生きていく意欲がわいてきます。一人ひとりはかけがえのない大切な存在です。いらない人は一人もいません。でも、相手に無視わされたり、無関心なままでいられると心は育たず、自分に自信を持つこともできません。
愛の反対は無関心、無視です。誰かに関心を向けることはその人の存在を認め、その人を生かしていることでもあります。そしてまず、自分を知り、認めていくことから始めて見てください。自分のことはさておき、子どものこと、家庭のこと、仕事のことを優先されている方が多くいらっしゃるのではないでしょうか?
想像力?
2022.5.26
想像力を育てるとはどういうことでしょう?
よく犯罪を犯す人たちはその犯罪の結果どうなるかを考えることが乏しいと言われます。ものを盗んでしまった後、どうなるのか?盗まれた人の気持ちを考えたのか?ただほしいというその時の自分だけの思いで人のものを盗んで自分のものにしてしまうのはあまりにも自己中心で身勝手です。そのあと、警察に捕まることや、家族が悲しむこと、取られた人の気持ちなどを想像することができない人たち。これはマイナス面ですが、プラス面で考えていくと、自分にある可能性はそれぞれ、どれくらいの把握ができているかわかりません。でも、ある程度の可能性のあることを計画し、自分に足りないものを学んだり訓練したりしながら、なりたい自分になっていく。なりたい自分になるには想像t力が必要です。もしかすると全く可能性のないことに挑戦しても、ポジティブにできる自分を思い描くことで不可能を可能にしていくのはすごい力です。その根本にあるのが想像力だと思います。生きていくうえで、とても大切な力です。そしてこの力は後から身に着けさせようとしても難しいものです。幼児期にこそ養われていく必要があります。ですから、友達と様々な遊びを展開し、多くの感情を経験して過ごしていく日々が十分にあることが大切です。知識は後からでも間に合います。この幼児期に必要なもの、何にお金をかけるか?本当の意味で幼子への教育を考えていく必要があります。